お気軽にご来院くださいませ
2012年10月30日 16:17
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お悩み相談室
「こんなことで病院に行っていいのかな?」
そのように思われるような症状、耳垢そうじ、小さなお子様の鼻吸い、耳鳴りやのどのイガイガ感など、ご自身で大したことないと思われる症状でも、全く遠慮されることはありませんので、お気軽にいらしてください。
実際、小さなお子様の鼻汁は鼻腔も狭いため、除去するのにお母様も苦労されていることと思います。
お子様の鼻汁は中耳炎や副鼻腔炎、気管支炎、肺炎の原因となることが多く、できるだけ鼻腔内をきれいにしてあげることが重要であると考えております。
お子様の鼻管(鼻の穴と耳をつないでいる管)は大人に比べて太く距離も短いのが特徴です。また、角度も水平に近いため、鼻汁内のウイルスや細菌が耳にたどり着きやすく中耳炎になりやすいのです。
また、病原体のたくさん入っている鼻汁がのどに流れる(後鼻漏と言います)と、痰となり咳を誘発、咽頭炎や気管支炎、肺炎の原因となることがあります。
以上の理由により、自分でうまく鼻がかめない年齢のお子様は、ご自宅でもしくは耳鼻咽喉科の処置で鼻をこまめにとってあげることがとても重要であると思われます。
当院では小さなお子様の鼻処置はいろいろな病気の予防という意味でも非常に重要と考え、入念に処置させていただいております。
せき(咳)やたん(痰)がでる
2012年10月15日 18:11
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のどについて
咳(せき)というのは、日常的によく見られる症状です。例えば、何かが喉(のど)に引っかかっただけでも咳は出ますし、風邪をひいたら咳が出ることもあります。
ひとまとめに咳といっても「続く長さ」で大きく3つの種類に分けられます。また、咳の性質として痰(たん)が絡む咳と絡まない咳にも分けられ、痰が出る場合はその色なども判断材料となります。これらの咳の見極めは持続期間、発熱・疼痛・痰の有無、症状の強さなどといった問診を中心に行わせていただきます。
咳の続く期間で疑われる病気・状態
① 突発性・発作性の咳
咽頭異物、喉頭異物、気管内異物、気管内出血、喘息発作、気胸など
② 急性の咳(3週間以内に治まるもの)
咽頭炎、喉頭炎、気管支炎、肺炎、風邪、風邪に伴う喘息の悪化など
③ 遷延性の咳(3週間以上続くもの)・慢性の咳(8週間以上続くもの)
風邪、咳喘息、咳喘息、アトピー性咳嗽、喉頭アレルギー、気管支喘息、百日咳、結核、慢性気管支炎、
心因性咳嗽、薬剤性咳嗽(高血圧の薬であるACE阻害薬)、
咽頭癌、喉頭癌、肺癌など
市販されているせき止めで対処するのも良いですが、咳が長く続く、程度がひどい場合などは必ず受診してください。
どこの科に行けばよいか迷う場合もありますが、まずは耳鼻咽喉科、内科、小児科のいずれかでご相談ください。
咳はわずらわしく、周囲にも気をつかってしまいます。少しでも早く原因を見つけ、治療法を見つけていきましょう。
耳鼻咽喉科はよく耳鼻科=「耳と鼻の専門医」と思われがちですが、咽喉科=「のど(咽喉)の専門医」でもあるので安心してご相談ください。
のどが乾く
2012年10月15日 18:10
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のどについて
のどの乾きは日常生活においてよく起こる症状です。空気の乾燥、食事の影響(味付けが濃い、ぱさぱさしていた)などからくる生理現象がそのほとんどです。
しかし、十分水分をとっても乾きが改善しない場合、何らかの病気が隠れている可能性があります。
のどが渇く原因には以下のようなものがあります。
① 体の水分が足ない場合(水分・食事がとれていない、発熱している など)
② のどに異常がある場合(唾液腺の異常 など)
③ 全身疾患がある場合(糖尿病やその他の代謝性疾患 など)
④ 精神に不調がある場合
⑤ 薬の影響がある場合(睡眠薬や鼻炎薬の内服 など)
のどの乾きを訴えて来院された方には、まずは問診を行い、持病や内服薬などの確認をさせていただきます。その後、視診を中心とした診察、必要な検査を行います。
唾液をつくる唾液腺も耳鼻咽喉科の専門分野ですので、唾液の量が減る病気について詳しく調べることもあります。具体的には唾液腺炎、唾石症、唾液腺腫瘍、シェーグレン症候群、IgG4関連疾患などです。
「のどが乾くだけで受診していいの?」と考えられる方もいらっしゃると思います。しかし、のどの乾きが病気のサインである場合もあります。のどの渇きが気になるようでしたら一度、来院されることをおすすめいたします。
のどに異物が詰まる・刺さる
2012年10月15日 18:07
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のどについて
「のどに異物がつまる」ことは日常生活で割とよく起こりませんか? 例えば、急いで食事をしている時などにご経験があるかもしれません。食べ物などがつまった時、自然とつまりが取れることは多いですが、つまったような違和感や何か刺さっているような痛みが続くことがあります。そのような場合、のどのどこかに異物が残っていたり刺さっていたりすることもあり、病院などで除去処置を行う必要があります。
受診される方の中で最も多いのが魚の骨です。のどに異物がつまったり刺さったりした例のうち、半分以上は魚の骨と言っても過言ではありません。タイやサワラ、サバやタラなどの比較的大きな魚の骨が刺さって来院される方が多いですが、アジやイワシ、アユやサンマ、ウナギなどの小型の魚の骨が刺さって来院される方も意外と多いのが特徴です。
魚の骨以外では「甲殻類の殻」「鶏の小さな骨」「モチ」「茶の葉柄」などもつまりやすい食べ物です。また、食べ物以外でつまるものとして、「歯の詰め物」「玩具」「薬のシート」「小型電池」「小型磁石」などがあります。
気を付けながら食事ができる大人の方でもつまることは多いので、お子様やご年配の方がご家庭にいらっしゃる場合、より配慮が必要です。また、万が一のどに異物がつまった際は、無理に取ろうとすると逆に取りづらくなることもあります。よく言われているご飯の丸のみは悪化の原因となるのでしないで下さい。
自分でつまりを取ることができない場合には無理せず、処置を受けていただくことをおすすめします。
子どもがのどを痛がる
2012年10月15日 18:05
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のどについて
大人と子どもではかかる病気が違いますが、大人と同様に子どもものどの痛みや違和感を訴えることはよくあります。のどの痛みに関しては大人も子どもも咽頭炎によるものが多いですが、大人の場合と少し違うのはウイルス性の咽頭炎の比率が高くなることです。お子様がのどの違和感を訴えられた場合、いつもの風邪ではなくひどい咽頭炎をおこしている可能性もあります。
乳幼児ですと、当然のことながらのどの痛みを知らせることができません。そのため「夜泣きをする」「ぐずる」など不快感を伝える行為で異常を知らせてきます。
次のような、のどの違和感・痛みのサインで伝えてくれることもあります。
☆「口に指を入れようとする」 →のどが変だよ!何とかして!
☆「食事の量が少なくなる」 →飲み込むと痛いよ!もう食べたくない!
☆「よだれの量が増える」 →よだれ飲むのも痛い!飲み込まないで出します!
と訴えているのかもしれません。
幼児になると自分で「痛み」を訴えることはできるのですが、その表現はあいまいです。そのため、「これくらいなら大丈夫だろう・・・」と判断せずに、なるべく早く医師の診断を受けることが望ましいです。
お子さまは診察を嫌がる事もありますが、当院では子ども好きの熟練スタッフが処置のお手伝いをし、手早く診療を進めますので、安心して受診していただくことができます。
のどが痛い
2012年10月15日 18:04
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のどについて
耳鼻咽喉科を受診される方に特に多い症状が「のどが痛い」というものです。同じのどの痛みでも原因はたくさんあり、潜んでいる病気の種類も多くなります。病気によって痛みを感じる部位も変わってきます。
物理的な損傷(魚の骨が刺さる・切り傷がつく・粘膜がはがれる など)
化学的な損傷(薬品や有害ガスの吸入 など)
熱傷(熱すぎる・冷たすぎるものの摂取 など)
細菌やウイルスによる炎症
悪性腫瘍
神経痛
上記のように、のどに痛みを生じさせる要因は複数あります。また、のど自体ではなく、身体の他の部位に異常があるために痛みを感じる場合もあります。
のどの痛みに対してもまず問診から始めていきます。
いつから痛みがあるのか?
のどのどのあたりに痛みを感じるのか?
どのような痛みか?
発熱など他の症状はないのか?
過去に同じような痛みを感じたことはないか?
など詳しい状況を確認し、次に視診・触診などを行います。
診察の結果、必要であれば以下のような検査も進めていきます。
ウイルス・細菌迅速検査(インフルエンザウイルス、アデノウイルス、溶連菌など)
喉頭鏡検査
細菌培養・同定・薬剤感受性検査
電子ファイバースコープ検査
咽頭の炎症が強いときには扁桃周囲炎や扁桃周囲腫瘍、咽後膿瘍などになっている場合もあります。炎症が喉頭にまでひろがり急性喉頭蓋炎などになると、窒息の危険性も出てきます。そのように重度の炎症ではなくても、急性声帯炎、声帯ポリープ、良性腫瘍、咽頭癌、喉頭癌など詳しく調べる必要のある病気の可能性もあります。
のどは呼吸や食事に関わる大事な部分であり、同時に発声という重要な役割も持っています。のどに痛みを感じた際には少しでも早い受診をおすすめいたします。
鼻水が止まらない
2012年10月15日 18:04
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はなについて
「鼻水が出る」という症状は、実は、身体を健康に保つため・自分の身体を守るために重要な役割を持っています。「鼻水が出る」ということは決して悪いことではなく、鼻水が出ることは当たり前なのです。ただ、鼻水が出すぎること(医学用語で『鼻漏(びろう)』と呼びます)は何らかの病気から生じる場合があります。
「鼻水」の性質は大きく4種類に分けることができます。
- 水性
- 粘液性
- 膿性
- 血性
その性質により考えられる病気・状態も複数あります。
- 水っぽい水性
- アレルギー性鼻炎、髄液漏
- 粘り気のある粘液性
- 慢性副鼻腔炎
- ドロッした膿性
- 急性鼻炎、急性副鼻腔炎
- 血が混じる血性
- 副鼻腔真菌症、鼻副鼻腔腫瘍・癌、多発性血管性肉芽腫症
普段何気なく思われているかもしれませんが、鼻水は身体の不調を教えてくれるバロメータの1つです。赤ちゃんやお子様は自分で症状の説明ができませんので、保護者の方々が日頃の鼻水の様子をしっかりチェックしてあげてください。
鼻水が多くて鼻の奥に溜まったり、鼻からのどに流れて気管に入ったりすると鼻水の中の細菌等が原因で、中耳炎や気管支炎、肺炎などを引き起こすこともあります。
鼻の奥まで鼻水を吸うことはとても大切なことです。ご自宅では「(お子様が)鼻吸引をさせてくれない」「どこまで吸引したらいいかわからない」という場合もあります。
「鼻水を吸ってもらうためだけに受診するなんて・・・」という方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。鼻水の吸引処置だけでも耳鼻咽喉科を受診してください。
通院時に鼻水の状態や鼓膜の様子を観察することで病状を確認することも重要です。
十分鼻水をとってあげることでお子様は楽に鼻呼吸ができるようになり、保護者の方の心配も減るのではないでしょうか?
鼻が詰まる
2012年10月15日 18:03
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はなについて
鼻がつまる(医学用語で『鼻閉(びへい)』と呼びます)という症状はよくご経験のあることと思います。この鼻閉という症状を引き起こす病気は数多く存在します。一般的には鼻呼吸が十分にできない状態を鼻閉と言いますが、口呼吸しかできないという重度のものもあり、人により症状の程度は様々です。
鼻閉の原因は大きく分けて2種類で、それぞれ以下のような病気が関ってきます。
1鼻の形態異常
- 鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)
- 顔面骨折・鼻骨骨折
- 鞍鼻(あんび)
2鼻粘膜の異常
- 急性鼻炎
- アデノイド増殖症(幼少児の場合が多い)
- アレルギー性鼻炎・花粉症
- 血管運動性鼻炎
- 鼻ポリープ(別名:鼻茸)
- 鼻腔内腫瘍
- 鼻副鼻腔癌
鼻閉は一体何が原因で起きているのか、どの病気なのかで治療法もかわってきます。そのため詳しい診察・検査を受けていただき、原因を突き止める必要があります。
鼻閉は日常生活に様々な悪影響を及ぼします。少しでも快適な日常生活をおくるために、鼻がスーッと通る環境づくり・健康を保つことは大切なことです。少しでも「鼻がつまるなぁ・・・。」と感じられた方は早めに受診をしてください。
鼻に血が混ざる
2012年10月15日 18:02
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はなについて
鼻血(医学用語では『鼻出血』と呼びます)はよく見られる症状ですが、何らかの病気・障害から生じている場合もあります。原因を探ることも大切ですが、鼻血が止まらない場合、まずは出血している部分を確認し止血する必要があります。
- 出血している部位の具体例は以下のようなものです。
- 鼻腔の手前(キーゼルバッハと呼ばれる鼻出血がよくおこる部位。)
- 鼻腔の奥の方
- 鼻腔の粘膜全体
鼻出血にはいくつか原因があるため、自己判断で受診を先送りにされると隠れている病気に気づけない場合もあります。
例えば、お子様の顔にボールが当たって鼻出血が起こった場合、粘膜のダメージだけのこともありますが、同時に鼻骨骨折を起こしている可能性もあります。
日常生活において頻繁に鼻出血を起こすお子様は、血液や血管の病気を持っている可能性もあります。大人の方の場合は、それに加えて鼻副鼻腔の腫瘍や癌、多発性血管炎性肉芽腫症などの病気、内服薬の影響なども考えられます。
「鼻血で病院に行っていいの?」と考えられる方も多いですが、鼻出血の止血・診断は耳鼻咽喉科で扱うものの一つです。まずは応急処置としてご自身で鼻翼(小鼻のところ)の圧迫止血を試していただき、なかなか止まらない場合は必ず受診してください。
また、応急処置で止まっても度々出血する場合、原因特定のため受診いただくことをおすすめします。
ニオイを感じない・鈍く感じる
2012年10月15日 18:02
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はなについて
「においを感じない」「においを鈍く感じる」という症状がある患者さんは嗅覚障害の可能性が考えられます。その場合、まず障害の起こっている部位を特定することが必要です。
嗅覚障害を起こす部位は「鼻腔」「嗅細胞」「嗅球」「高次中枢」に分かれており、それによって考えられる病気が異なります。例えば、アレルギー性鼻炎で引き起こされる嗅覚障害は「鼻腔」が狭くなること、「嗅細胞」がトラブルを起こしていることなどが原因となります。また副鼻腔炎で嗅覚障害が引き起こされることもあります。
においを感じないということは皆さんもご経験があるかもしれませんが、例えると、風邪で鼻がつまるとにおいを感じないという状態と同じです。これは、においを感じる部分までにおい物質が届いていないからです。
当院ではにおいを感じないという症状の方の場合も下記のような問診をとって診療させていただいております。
嗅覚に異常を感じたのはいつからなのか?
その前に風邪をひいたりはしていなかったのか?
どれくらいの続いているのか?
他に鼻の不具合はないのか? (鼻水や鼻づまりの有無)
全くにおいを感じないのか?
ある特定のにおいは感じるのか? 識別できるのか?
(例:カレーやコーヒーのにおいだけ感じる。
においがあるのはわかるが何のにおいかわからない。など)
問診の後には診察を行い、必要に応じてアレルギー検査、副鼻腔レントゲン撮影などを行わせていただきます。
嗅覚障害は症状の経過も治療期間も長くなりがちな病気です。まずはあきらめず、根気よく治療を続けるてみることが大事です。少しでも嗅覚に異変を感じましたら耳鼻咽喉科での診療を受けてください。